何のためのWebサイト?

あなたのクライアントは、Webサイトで達成したい目標を明確に定めているでしょうか?

「お金を出してWebデザインをお願いされたのだから、クライアントにはっきりとした意思があるはずだ」と、依頼を受ける側のWebデザイナーとしては思ってしまいがちですが、実際のところ、ほとんどのケースで期待を裏切られます。

発想を変えて、「クライントは自分の欲しいものを分かっていない」という心構えで臨みましょう。

つくって欲しいと言っているのに、欲しいものが分からない、というのは矛盾しているように聞こえますが、ほとんどの場合、クライアントは「相談するために」あなたに声を掛けています。まずは相談役、コンサルタントとして話を聞いてみましょう。

ヒアリングの中で聞き出す最も大切な項目は、「何のためのWebサイトなのか」ということです。言い換えれば「なぜそのWebサイトが必要なのか / Webサイトで達成したいことは何か」という問に対する答えかと思います。

ゴールがはっきりすれば、そのゴールを達成するためにWebサイトが最適がどうかの判断ができます。「実はWebサイトは必要でなかった」というケースは本当によく遭遇しますので、一度ここでしっかりと確認しておきましょう。

ここでは、Webサイトの目的の代表例と注意点をまとめてみました。

名刺・会社パンプレット代わり

始まったばかりの会社の場合、会社の信頼度をいかに上げようかと悩んでいる方は多くいます。名刺や会社のパンフレットはその役割を担っていますが、オンラインではWebサイトということになりますので、Webデザインも固めのしっかりとした雰囲気が求められます。

SEOやウェブマーケティングで集客

コンテンツをウェブ上に置くことで検索流入を狙います。自然流入がベストですが、予算をかけて広告を出し、そのランディング先としてのWebサイトという場合もあります。SEO(検索エンジン最適化)を仕掛ける場合、ある程度のコンテンツ量が求められますので、そのコンテンツ作成をどうやって運用するのか、予め考えておく必要があります。(WordpressのようなCMSを導入する等)

コンテンツ制作とCMS導入の検討が必要になりますので、その分コストが高くなります。目的を達成したときの利益と見比べて、Webサイトが最適かどうか判断しましょう。

販売

クライアントの目的は、自社製品の販売だったとします。この場合は、決済管理機能の実装や、在庫管理のシステムが必要になりますので、制作難易度とコストがぐっと上がります。また、ゼロからシステムを組み立てる場合は、エンジニアと一緒にプロジェクトを始める必要があると思います。

サービス予約

「美容室の予約ができるWebサイトが欲しい」とクライアントに言われたとします。この場合、いち美容室のWebサイトが予約管理を実装するメリットはあるでしょうか。 ほとんどのケースでは、予約管理専用のサービスを導入してそちらへの導線を設けるだけで事足りてしまいます。

さらにクライアントの話をよく聞いていくと、実は目的は別であるということもよくあります。 クライアントは「自分たちのWebサイトで予約できる → 利便性があがる → 予約が増える」という思考の結果、あなたに相談しているかもしれません。そんなバカな、と思うかもしれませんが、こういったことは本当によくあります。

この場合ですと、「予約件数を増やしたい」というシンプルな目的にたどり着きます。Webデザイナーとしてクライアントの思い違いを見抜き、クライアントが本当に達成したいと思っていることをあぶり出しましょう。

そして、この上なくシンプルなゴールを設定してください。

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